2023/10/20

「長男の死と3度のがん経験~いのちの ものがたり~」【人間(5年生)】

 10月19日(木)、5年生は「人間」の授業で「生と死~豊かな人生を送るために~」について学んでいる中、がん治療中の方やがんを経験された方そのご家族の方の支えになればと「ここいくサロン」の活動をされている前川 育さんに「長男の死と3度のがん経験~いのちの ものがたり~」と題してご講演をいただきました。
ご自身の悲しく寂しくそして辛い経験を、明るい笑顔で穏やかにお話しされる様子に生徒は驚いていましたが、それは、自分の経験は必ず意味があり、それを話す自分に出会うことによって、何かを感じてほしいという強い想いからくるのだとわかりました。
この前川さんからのメッセージや、何かを感じてほしいという想いは生徒に届いたと思います。質問カードや気づきを書く生徒たちの様子を見てもわかります。
【生徒の感想より】
『今日の講演では、前川さんの優しさや強さが伝わってきました。家族を亡くされて、前川さん自身も3度もがんという重い病気を経験されているのに、すべて乗り越えて前向きに生きていらっしゃっていて、もし私が同じような立場になった場合、悲しみから抜け出すことができないと思います。しかし、前川さんは自分のことよりも家族の心配をされていて、毎日を楽しんでいて、とても強く明るい方だとなと思いました。死は身近なものだと改めて感じました。どんな人が健康でなくなってもおかしくないのだと思い、少し怖くなりました。もし、私や私の親しい人が辛い状態になってしまっても、笑顔と優しさを大切に前向きに生きていきたいです。また、日頃から感謝を伝えるようにしていきたいです。(仁井さん)』
『前川さんのお話を聴いて、一番に感じたことは、1日1日を大切に生きていこうということです。いつ、この平凡な日常が壊れてしまうのかはわからないので、両親、祖父母、友だちなどへの感謝の気持ちを忘れずに、日々前向きに、一瞬も無駄にしないように生きていきたいです。また、私は前川さんの「笑顔と優しさを忘れないで、お役に立てることをそっとお手伝いしたい。」という言葉がとても印象に残りました。自分がやったということをアピールするのではなく、陰から支えていこうとする前川さんの姿勢にとても感動し、私もそのような人間になりたいと思いました。息子さんの死、そして、ご自身のがんの経験のお話を聴くことで、自分が今元気に生きていることは、当たり前なことではなく、ありがたいことなのだと実感し、一瞬一瞬を大切にしたいと思いました。(古庄さん)』
このように、なぎさでは直接話しを聞き、同じ場で想いを共有し、疑問などやりとりをすることを大切にしています。そして、講師の先生方との出会いによって、自分の生き方を見つめ、自分で一歩を踏み出す力になればと「人間」の授業を手づくりしています。